2010年10月18日月曜日

昭和18年の会計記録(下)配給係判明

 この年の収入としては区民127名の部落費は月額70銭で毎月集金しています。年間8円40銭になります。寄留人は3名だけで半額の年間4円20銭を12月に一括して納めています。その他は出不足金が120円ばかりと消防用の貯水池を作る時町役場から砂、バラス代として115円、財産組合からの補助金50円などです。収入合計は1350円ばかりです。

 支出は12月20日の役員報酬が主なもので、
   部落会長給 永石浅吉 300円
   代理会計給 森田亀一 100円
   配給世話給 山永朝一  60円
 議事録では分からなかった配給係の名前が分かりました。明治4年に讃岐の金比羅さん参りに出かけた3人のうちのひとり山永幸吉さんの孫に当たられる朝一さんでした。下写真の家は大工さんだった山永朝一さんが自分で建てられた自宅です。屋根の瓦はその後取り換えられましたが、家そのものは当時のままのものだそうです。
   班長   25円 8名分 200円
 他には 在郷軍人補助金  19円
       青年会補助金   10円
       婦人会補助金   12円

 7月5日 常会の時役場員 ビール2本代 1円80銭とあるので、この頃のビール代は1本90銭ということになります。
 酒1升の値段は7月は3円50銭、9月3円25銭、10月5円と値上がりしています。

 9月には伝染病が流行して3度消毒をしています。ところがこの時の支出内容が焼酎5合、2合、3合とその金額が書いてあります。消毒をした人に焼酎をふるまったのかとも思ったけどお年寄りに聞いたら、その頃消毒薬などなかったのだから焼酎で消毒したのだろうという話でした。 10月13日には清潔検査(どんな事をしたのでしょうか)があっています。酒1升を支出しています。伝染病も一段落したのでしょう。検査に来た役人に酒をふるまったのではないでしょうか。

★ この年4個目の防火用水池が作られました。最近になって作られたものもあり、現在口石には10か所の防火水槽が整備されています、1ケ所の水量は40トンです。以前はコンクリート水槽の周りを金網で囲っていました。この中で金魚を飼っている人もいました。上中講の防火用水池は道路拡張工事のため別の場所に移転しましたが、上講と下講のものは池にコンクリートの蓋がされましたがそのままの場所にあります。年末にはそれぞれの地権者に1坪あたり1円の代金が支払われています。
       (上講12坪の防火水槽)

   (下講9坪の防火水槽、横は現消防分団長の家)
     

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