2010年10月4日月曜日

昭和18年の議事録(防火水池、区有金払い戻し)

 昭和18年1月7日 初集会をなす

      協議事項

1.計算報告 承認を得

1.金比羅神社の石燈を修繕をなす事 

1.右同し参道役員立会の上予算を立てたる上総会にかける事

1.龍界の道も右に同じく

   右2口は役員立会の上なす事

1.区の出不足は一日2円と定む

     女は7合となす

1.評議員を8名となし評議員兼隣保班長任務をなさしむる事を定む

  隣保班長総改選をなす左之通当選す

 第一班   森田喜一    46点

      副 森田祖助     9点

 第二班   藤永三代四郎 31点

      副 山永正雄    26点

 第三班   松田喜一    27点

      副 森田吉三郎   26点

 第四班   藤永半兵衛   24点

      副 佐伯寅市    24点

 第五班   山下茂夫    39点

      副 清原哲雄    18点

 第六班   志方重太郎   24点

      副 山本藤蔵    24点

 第七班   真藤八郎    27点

      副 荒木精一    24点

 第八班   大浦正雄    29点

      副 横田種夫    20点

1.義務修繕には寄留者と言え共全部出働を受ける事

但し区民□し公務員に限り出働しあたわざる者出不足として年に金3円を徴収す

1.警防団に補助金として金100円を補給す但し18年度より支給をなす事

1.警戒の際非常の場合以外、区全般勤務に付く事

1.家庭防空郡用バケツ代金区より支給する事を定む

1.下中講に貯水用を構築する事 

    但し構築人夫は其の講にてなす事

1.家庭防空郡長は男子選任する事を定む

1.区有金を1戸当たり金100円宛分配する事を定む 但し17年度満一ケ年内に区入りなしたる者に区入り金丈ケ分配をなし亦17年度内に区を別れたる者には半額を分配する事を定む ★★

1.残り区有金を財産組合を作りて分離する事を定
1.組合の方に組合長1名、会計1名、理事2名置く事を定む
1.一ケ年に各役員の手当を定む
1.組合長、会計各10円宛
1.理事 各5円宛支給する事を定む
1.選定の結果左の通り議決す
  組合長    力竹増太郎
  会計     池田 新
  理事     志方重太郎
  理事     横田安之助
1.財産組合の金より区の費用に年に50円丈け寄附する事を定む
1.区費は毎月一戸当たり金70銭宛徴収する事を定む
右18年1月7日の初集会の協議事項なり

  1月20日区集会協議事項
1.大平口の雑木を売るに決定す 但し1月22日入札なさしむる事定む
 右売買高 一金141円50銭也
内訳 1号30円 2号61円50銭 3号50円也

   4月8日評議員会を開き協議事項

1.小川益一氏義務修繕の出働を官公吏員と見なし出働せぬ用相談有りし故之に応ず

1.出征亦入隊の時餞別を持て言に上り時区の人には一切酒肴を出さざる事亦受けざる事と定む

1.義務修繕に出働せざる者左の通り

    小川益一

    清原哲雄

    友田 新

    友田一三(一二の間違いでしょう)


   7月2日評議員会を開く

1.一般徴用者に対し区と親は祈願祭のみ其の都度なし餞別は廃止する事

1.隣保班内の離別を発□餞別改てなす事

1.見送りも区一般の見送りを廃止 隣保班内にてなす事 但し部落会長は代任にて見送りなす事

  右評議員会に議決す


    12月20日評議員会にて決定事項

1.区民にて他に出働をなしたる者に対して区割りは半額と定む4円20銭となす

       右協議決定す

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前回は昭和16年の議事録を取り上げました。本来であれば今回は昭和17年の分の紹介をするところですが、この年だけは全く記録がありません。紛失してもいません。16年の最終行からそのページ内で2行開けて、18年の記録が始まっています。16年にはいろんなごたごたもありました。ノートの引き継ぎがうまくいかなかったのではないでしょうか。謎の一年という事です。

★ 下中講の人たちが作った防火用水池の現在の写真です。

 今は、写真のようにコンクリートで覆われて貯水槽になっていますが、少し前まではため池になっていて金網で囲われていました。昭和18年に作られたものに違いありません。土地は、横田安之助さんが2坪、山口市三さんが7坪7.5合提供されています。この頃の土地借地代金は1坪あたり1円で年末に部落の会計から支払われています。 これで、口石の念仏講4講にそれぞれ1つづつ貯水池を持つこととなりました。

★★ この年区有金を1戸当たり100円払い戻しています。区の金を年利1割前後で区民に貸し付けていました。永年の間に相当な金額になっていました。当時125戸前後ありましたから1万円以上の大金です。理由が書いてないのでなぜそんな事をしたのか分かりませんが、その後は部落(この戦時中は区の事を「部落」と呼んでいます)で、金貸し業務をやっていないようですから、トラブルがあって金貸しをやめたのか、お上からのお達しでやめたのかは分かりません。

 区有金の分配は1月11日に行われています。その時警察官が立ち会っています。そして昼飯とラムネを出しています。その金額が17円となっています。酒を出すわけにはいかなかったからでしょう。このように、この頃の詳しい会計帳簿が見つかりましたので、次回から具体的なことを書くことにします。




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