2010年12月6日月曜日

昭和22年の議事録(第1回統一地方選挙)

  昭和22年1月7日  初集会 (公会堂)

     協議事項


1.会計報告一般承認を受く


2.部落会費一世帯月額金1円50銭也を昭和21年度物価騰貴により赤字補填の都合上昭和22年1月分より、金3円宛徴収のことに決定す


3.昭和21年度の赤字補填の為め又は役員慰労金贈呈の都合により臨時徴収をなすことに決定


      左金額


 昭和21年度の赤字 370円78銭


慰労金   部落会長 100円


       副部落会長 70円


       会計     50円


       隣保班長  50円 8名分400円


 合計 合計970円78銭(臨時費)


4.昭和22年度役員給決定左の通り


   部落会長 年額  600円


   副会長兼配給係  300円


   会計          100円


   隣保班長       100円宛


5.部落内に従来居住者にして一時的他出して、念仏講のみに継続料として米5合代を部落中に出米出金等なし居る者は帰住する時は部落民同様に取扱ものなり(入部落費を要せず)


6.鶏は放し飼いをなさざること、もし他人の農作物に害を及す様なことある時は、被害者より手を出されても異議なき様、申合す


7.薪取りに他人の山林に勝手に出入りをなさぬことを申合をなす



    昭和22年3月14日 晩 於公会堂

1.部落会開催 3月中の町常会の諸事項徹底及報告をなす2.上防空壕問題に付き種々協議意見続出し結局後日研究の余地を残し打ち切る

3.之を以て部落会長は部落会の解散を宣す


1.部落会解散の後部落の協議会となり部落代表者、副代表者及町会議員資格審査受けさせる者の選出の件に付き協議す 先ず座長選任一同協議の結果 松田禎一氏を座長とし会務を処理す


2.座長は先ず部落の代表者及副代表者選出方法に付き一般意見を問う種々意見ありしも結局現隣保班長方に於いて適任者4名の選出方を一人せり隣保班長方は慎重に協議し左の4名を選出す


 松田幸四郎 山本藤蔵 森田亀一 志方健一 右の4名を一般投票に附し最高点を代表者次点を副代表者と定め一般投票に付すその結果


 代表者 森田亀一43票 副代表者 山本藤蔵20票 松田幸四郎18票 志方健一9票 右当選決定


3.座長は次に町会議員資格審査を受ける者を如何にして選出するやを計る 種々意見は続出しても決する所各隣保毎に適任者適任者1名宛出し其の内より2名の候補者を一般投票に依て決する様協議申合をなし左の7名を選出一般投票としたり


1班 ナシ 2班 山永朝一15票 3班 藤永源市11票(★★) 4班 尾崎九蔵5票 5班 藤永善七5票 6班 山本藤蔵24票 7班ナシ 8班 池田新21票 横田健雄5票


 右公認とし資格審査を受可者


山本藤蔵氏 池田新氏の両名と決定 

4.部落の機構の改革と共に(役場ヨリ指示ノアル次第)当部落に評議員6名位を設置してはとの意見もあり又隣保班を12班に増班の意見もあり後日研究をして決す可く協議したり

5.志方重太郎氏長女の養子志方栄一氏分家の相談あり部落一同異議なく承認す


        右
  昭和22年4月1日 午後


1.新代表者 森田亀一


  旧部落会長 藤永藤七


  新副代表者 山本藤蔵

  旧副部落長 池田 新


  旧会計    松田幸四郎


右立会の上当部落の事務引継を完了したり

    3月14日


昭和23年嘱託員給料


 嘱託員 600円 


 副配給 300円


 会計   100円

 評議員 4人 100円宛


 隣保組長 8人 100円宛1人前


  計 2200円也


 評議員 藤永三代四郎 山永朝一 藤永善七 大浦正雄

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 長々と議事録が書かれていますが、この昭和22年の4月1日には隣組が廃止になり、4月5日に第1回の統一地方選挙がおこなわれています。そのために戦後の新しい選挙法による選挙のために、口石部落として町会議員候補の推薦をしたのでしょう。


★ 山本藤蔵さんと池田新さんの2名を部落推薦候補に決めたいきさつが詳しく述べられています。この時の選挙結果を調べるために、佐々町の議会事務局に行き議員の名簿を見せてもらいましたが、2人の名前はありませんでした。口石の人は誰もいませんでした。この2人は当選できなかったか、立候補しなかったのか分からないので、こんどは選挙管理委員会に行き尋ねたけど、古い文書は倉庫に保管しているので後日調べて連絡するとのことでした。その後電話で連絡がありましたが、当時の資料がまだ見つからないとのことでした。昭和30年代の水害でなくなったかもしれないとのことでした。

 写真は池田新さんが85歳ごろ新築された家です。現在は孫娘の家族が住んでおられます。

★★ この時部落の投票で4位になった藤永源市さんは町長選挙に立候補して新人5人の激戦を制して、見事に当選されました。部落の投票で2位以内だったら町長選挙に立候補できなかったのではないでしょうか。





 

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