

このレースの時気付いたのですがすぐそばに、橋の竣工碑と馬頭観音の小さな祠があったのを覚えていました。今回写真を撮る段になって気付いたのですが、お粗末だった観音堂は立派に建て替えられ、瓦ぶきの屋根に基礎のコンクリートも真新しいものになっていました。この付近で「男はつらいよ」の映画でロケが行われたそうですが、現在の風景(上写真)を見たら山田洋次監督はロケを行う気持ちになったでしょうか。この橋のすぐ下流に新しい鉄の橋が出来て自動車はそちらしか通れなくなっています。アスファルトの舗装もきっちりされています。遠景にある古い石の鳥居は田園風景を残しているように見えます。それにしても、大正11年の橋の竣工記念碑は立派で、達筆な文字が彫られています。樋口橋には昭和56年に補修を行った時の記念碑しかありません。

歩道としてしか使われなくなった春明橋ですが、そのたもとには、吉井と世知原の境界ということで、村祈祷の辻札が今も置かれています。

写真の右側が石橋の道路で歩道として使われています。左側がコンクリート製の「新古野橋」です。石橋を残す工夫が感じ取れます。近くで農作業している御婦人を見かけたので聞いたところ、この橋の所の地名は「古野(この)」ということだそうで納得しました。ほとんどの人はこの辺り一帯のことを福井と呼んでいるので、狭い地区の呼び名のようです。



